【はじめに】
このシナリオは探索者1~4人向けにつくられている。
戦闘なし。
おすすめ職業(必須ではない):医療関係
おすすめ技能(必須ではない):医学、心理学、薬学
推定プレイ時間(ボイセ):4~5時間

【シナリオの概略】
探索者たちは、田舎に嫁いだ友人から手紙がくる。
友人は病院に監禁されていた。ただ、友人の様子も少しおかしく・・・?
「姥捨て山ならぬ人捨て病院だよー^^」by女医

【注意事項】
このシナリオは、不妊、癌、統合失調症などの実際にある病気がシナリオに出てきます。
実際の病気を使ったシナリオに抵抗感があるPLもいるので、先に了承を得るのをおすすめ致します。

【導入】
探索者たちは、ある日田舎に嫁いだ
友人の岡田 幸子から手紙がきた。
毎年、形式的な年賀状だけは届いていたものの
幸子が嫁いで数年がたちだんだんと疎遠になっており
年賀状以外で連絡がきたのは久しぶりだった。

「おねがい、助けに来て。」

手紙の内容はこれとその病院の住所がかかれているだけ。
病院は、その嫁ぎ先の田舎神赦村(じんしゃむら)の病院「神赦病棟」であるということが
探索者たちは分かる。

【登場人物】
◆岡田幸子 探索者の友人。
まじめで気弱なところもある。
正則と結婚し、正則の農家を手伝うため田舎へ嫁いだ。

◆岡田正則
幸子の夫。
実家は農業を営んでいる。
探索者たちは正則と顔見知りでもよい。

【神赦村】
神赦村という、かなり田舎の村。
古い一軒家が立ち並び、川や田んぼが美しい風景をつくりだしています。
コンビニなどは数キロ車を走らせないとない。
また、幸子の家の住所などは年賀状のやりとりなどで知っていてよい。
神赦村について<オカルト>や<図書館>で調べると
過去に姥捨て山のような風習があったのではないかという曰くつきの村であることが分かる。

【岡田家】
岡田正則とその母親が住んでいる。
正則は、探索者たちを見ると歓迎して家にいれてくれる。
しかし、正則の母親は探索者たちを幸子の友人と知ると
かなり不機嫌な態度になる。

Q.幸子は何の病気?
A.義母「フンッ!あんなうまずめ嫁にもらうんじゃなかったよ!」
正則「幸子は心の病気で入院したんです。」

Q.心の病気とは?
A.正則「統合失調症という病気をご存じでしょうか?先生の説明によると
幻覚や妄想という症状が特徴的な精神疾患だそうです。」

Q.手紙を見せる
A.正則「これもこの病状の特徴だそうで…。病気という自覚がなく、また
周りの人間がすべて敵に見える。それであなたたちに手紙を送ったんでしょうね。
ご迷惑をおかけしました。」
義母「ただのキチガイだよ!」

Q.お見舞いしたい
A.正則「どうしても…ということでしたら、私の方から病院に連絡をいれておきます」

Q.うまずめとは?
A.正則「幸子はどうやら、妊娠できないようですね。」

Q.妊娠できないのはどちらが原因か調べたのか?
A.正則「調べてはいませんが…。」
義母「私のかわいい息子が原因なはずないだろう!
さすがあの女の友達だ!失礼だね!!!!」

と言って追い出されます。

このとき、義母は幸子に対してちょいちょい悪態をつくが正則は義母をたしなめるようなことは
一切言わないようにする。
つまり、背景として正則は義母に逆らうような性格ではなく、義母に言われるまま
なかなか妊娠できない幸子を疎ましく感じていた。
幸子は慣れない土地で味方もいず、義母から嫌がらせを受けていた。

岡田家で<目星>ロール成功すると、ゴミ箱の中に幸子の字で書かれたであろう
ぐしゃぐしゃに丸められた紙を見つける。
それは破られて捨てられた岡田幸子の日記である。

【岡田幸子の日記】
○月×日
今日病院で石屋先生から妊娠していると言われた。
本当に嬉しい。
これでお義母さんから嫌がらせをうけることもなくなる。
ずっと一人で不妊治療をがんばってきてよかった。

○月×日
赤ちゃんは順調に育っている。
本当に楽しみ。
お義母さんも正則さんも少しだけ私に優しくなった気がする。

○月×日
今日石屋先生が「おそらく女の子ですね」と言った。
どうしよう。
私は女の子でも嬉しいけど、お義母さんは絶対に男の子を産めと言っていた。
なんて伝えればいいんだろう。

○月×日
お義母さんと正則さんに、もしかしたら女の子かもしれない、と伝えた。
お義母さんに「女なら堕胎しなさい」と言われた。
正則さんには「本当に俺の子か?」ときかれた。
私は堕胎する気はないと答えた。

○月×日
階段からお義母さんに突き飛ばされた。
私の赤ちゃん、死んじゃった。

~かなり日付があいて~

○月×日
おかァさんが私のお腹の中に手を入れてぐちゃぐちゃにして赤ちゃんを殺そうとします。
私の中のお腹を赤チャンガくるしそうにやめてを言います。
正則さんは赤チャンなんていないって言います。
赤チャンノ声きこえるのにいないって言います。
このままじゃ赤チャンヲ守れないです。赤チャンヲ見つけてみんなに見せて信じてもらえない。

【周囲への聞き込み】
村人に病院について尋ねると
「あの病院の先生はすごくいい先生で、この小さな村に病院を作ってくれて
本当にありがたく思っている。」みたいなことをいう。
ただし<心理学>ロールに成功すると、何か別の意味も含んでいるなと感じる。

また、探索者に医療関係者がいれば病院は現在求人を募集していると伝えて
探索のとっかかりを作ってあげるのもいいかもしれない。

【神赦病棟】
下記は病院の全体図です。



神赦病棟と書かれた古い小さい2階建ての病院。
看板には診療時間のほかに、診療科目もかかれてありそこには
<内科・外科・心療内科・ガン緩和ケア科>と表記されている。
<目星>ロール成功でガン緩和ケア科は新しく付け足されたものだと気づく。
また、<アイデア>ロール成功でこの病院の周り数メートルはなぜか、一切緑がないことに気づく。
探索者たちが病院に入ると古いながらも清潔にたもっているような印象をうける。
受付には、髪の長さがボブぐらいのかわいい看護婦さんがいる。
看護婦さんはあいそうよく「こんにちはー。」と声をかけてくれる。

岡田幸子のお見舞いにきたと伝えると、一度は家族以外は面会できないと断られるが
<言いくるめ>ロールに成功するか正則に会った後だと、面会できる。

ただし、看護婦さんも一緒に付き添い、
「岡田幸子さんはこの間も暴れたばかりで
今は、部屋に鍵をつけて簡単には出られないようにしているんです。
あまり刺激になるようなことは言わないであげくださいね。」
そういって、ナースステーションから鍵を持ってきて201号室へ案内される。

【201号室:岡田幸子】
201号室の扉は南京錠で鍵をかけられている。
看護婦さんが鍵で扉をあけるとそこにはやつれた岡田幸子がいた。
幸子は両手両足を縛られている。また、窓にも鉄格子がされている。
幸子は、探索者たちに気づくと目を見開き「来てくれたの!?」と
嬉しそうにします。

Q.助けてくれって手紙に書かれてたけど…
A.今は言えない。とって言って看護婦さんの方をちらりと見る。

看護婦さんに席を外してくれないかと頼むと
「お話が終わりましたら、そちらの呼び鈴を鳴らしてくださいね。」
といって出て行ってくれる。

Q.何があったのか?
A.この村の人や病院の人は、私の赤ちゃんを殺そうとする。
赤ちゃんは「やめてやめて」って言ってるのに。
それにこの病院の患者は先生のことを「神様」なんてあがめたりしておかしい。
患者がなんだか変な薬を飲んでるのも見た。
私もその薬を私も飲まされるんじゃないかと思って怖くなって暴れて逃げようとしたの。

Q.薬の何がおかしいのか?
A.はじめはね、普通の白い粉薬に見えたの。袋に模様や文字は何もかかれてなかった。
でも、ずっと見てるうちになんだかその薬がまがまがしい色に変わっていって…。
それでもよく見ようとするんだけど焦点が合わなくなるの。目がおかしくなってしまうんじゃないかと思った。
お願いここから私を逃がして!

この病室で<目星>ロールに成功すると、ベッドの隙間からたくさんの薬が見つかる。
<医学><薬学>の知識があれば、この薬は統合失調症の薬だということが分かる。
幸子は病院から出された薬は飲みたくないので飲んでいないという。
また、この会話の中で幸子に対して<心理学>ロールを行っても、幸子は一切嘘をついていないと分かる。

ここで強引に逃がす場合はエンディングB<身勝手な障害>へ

---ポイント---------
このシナリオの難しいところがここです。
幸子は、実際に統合失調症であり自傷の症状が出ています。
統合失調症の被害妄想の症状と村の秘密が一部一致してしまっている。
しかし、村人全員が幸子を殺そうとしている訳ではないし赤ちゃんもいません。
それに気づかず幸子を逃がしてしまうと幸子が自殺してバッドエンドになります。

【202号室:坂原健太】
談話室でテレビを見ているチャラそうな男性。
片足を骨折し入院している。
最近この村に帰ってきた。しかし交通事故で足を骨折しこの病院に運ばれた。
名前を名乗ると、自分が幸子に頼まれて手紙を送ったことを教えてくれる。

Q.薬について
A.痛みどめをもらっている。あと、たまに変わった薬を渡される。
骨を早くくっつける薬と聞いた。

Q.石屋先生について。神様とは?
A.石屋先生はここ5年ぐらいでこの病院にきた先生らしい。
廃病院だったここを新しく今の病院にしてくれたのが石屋先生。
この村に病院はなかったから村の人間は助かってるみたいだぜ!
他の入院してるやつが神様とかいってるのは聞いたことがあるな。

この坂原健太だけは、村や病院の真相について知らないので探索者の手助けをしてくれます。

【203号室:広崎夏帆】
両腕がない。かなりおとなしく口数が少ない。

Q.この村出身ではないのか?
A.違う。ガン緩和ケア科があると聞いてこの病院にきた。

Q.薬について
A.知らない。

Q.石屋先生について。神様とは?
A.石屋先生は素晴らしい先生よ。私にとっての神様なの。
大げさかもしれないけど、それぐらい先生には感謝してるわ。

<目星>ロールで机の上に白い封のパッケージがあることに気づく。
そして、探索者たちがその薬を見続けるとまがまがしい色に変わっていく。
それでもよく見ようとするんだけど焦点があわなくなり、よくわからなくなる。
SANチェック 0/1

その薬を触ろうとすると、少女に「やめて!!」と言われる。
それでも、触ろうとすると大声で「看護婦さーん!!!」と叫ばれる。

【204号室:松岩うめ】
認知症のおばあちゃん。
このおばあちゃんは何を聞いても、息子のことと天気のことしか話さない。
<目星>ロールで机の上に白い封のパッケージがあることに気づく。
その薬をとっても何も言われない。

【ナースステーション:看護婦さん】
看護婦さんは姉妹でこの病院に勤めている。

Q.薬について
A.たくさん薬はありますが、変な薬なんてありませんよ。
<心理学>ロールすると嘘をついていることが分かる。

Q.石屋先生について。神様とは?
A.石屋先生は素晴らしい先生ですよ。
妹も私も石屋先生のことは尊敬しています。

Q.患者さんについて
A.患者さんの病気のことなどはお話できませんが、
私たちは患者さんのことについてちゃんと把握しているつもりです。
好きな食べ物から好きな色や好きな数字まで。
それは石屋先生から、患者さんのことを知ってちゃんと隅々まで
ケアするように!との指示でもあります。

必ず看護婦さんから
・カルテに好きな食べ物から好きな色や好きな数字を記載してること
・夜勤は一人で石屋先生含め交代で勤務し、夜中の3時に見回りをしていること
を探索者に伝える。

【診療室:石屋先生】
Q.薬について
A.ちゃんとしたお薬ですよ。
<心理学>ロールすると嘘をついていることが分かる。

Q.幸子に言われたことを伝える
A.あの方はそういうご病気ですから…。
統合失調症という病気は、ささいなことで恐怖感や不安感が襲ってくるんです。
幻覚や妄想が強くなり、周りの人間がすべて敵に見えてしまったりします。
今は、被害妄想の症状がでてしまっているんでしょう。
<心理学>ロールすると本当のことを言っていることがわかる。

☆ガン緩和ケア科とは?
がんに伴う体と心の痛みを和らげ、生活やその人らしさを大切にする考え方。
この病院ではガンそのものの治療はほぼ行っていない。

また診療室からは研究室へいく扉がついており、4桁の電子キーロックされていることが分かる。

【ナースステーション】
ナースステーションには鍵の束がかけられている。
各患者さんのカルテなども見つかる。
カルテには病状の記載もされているがその他に好きな食べ物から好きな色や好きな数字など
細々とした情報が書かれていることを伝える!
この各患者の好きな数字を部屋番号順に並べると研究室のキーロックが開くようになる。

<岡田幸子のカルテ>
現在、総合失調症で入院中。
・血液型→A型
・趣味→読書
・好きな食べもの→サンドイッチ
・好きな色→赤
・好きな数字→7

<坂原健太のカルテ>
現在、骨折にて入院中。
レントゲン時、黒い影あり。
・血液型→AB型
・趣味→ツーリング
・好きな食べもの→焼肉
・好きな色→黒
・好きな数字→1

<広崎夏帆のカルテ>
現在、ガン緩和治療で入院中。
・血液型→A型
・趣味→なし
・好きな食べもの→なし
・好きな色→なし
・好きな数字→4

<松岩うめのカルテ>
現在、ガン緩和治療で入院中。
・血液型→O型
・趣味→散歩
・好きな食べもの→梅干し
・好きな色→緑
・好きな数字→3

キーロックのパスワード:7143
201号室:岡田幸子→7
202号室:坂原健太→1
203号室:広崎夏帆→4
204号室:松岩うめ→3

もうひとつ、カルテを見ると松岩うめさんと広崎夏帆さんが
ガンを発症したのはこの病院にきてからだということがわかる。
そして、この2人のガンは体中に転移しておりもう助からないことも分かる。

【診療室】
診療室の机の引き出しから石屋先生の日記が見つかる。

【石屋先生の日記】
主に今まで担当した患者さんについて書かれている。
現在入院中の患者さんについて書かれているところから読む。

○月×日 松岩うめさん
今日、松岩さんが来院された。
松岩さんは涙を流しながら
「先生今まで母を診て下さって、ありがとうございます。
しかし、もう次来ることはないでしょう。
母の介護のため退職しましたが、
やはり介護しながら再就職というのは難しいです。
お金が底をつきました。生活保護も役所を尋ねましたが断られました。」
そう言ったあとは、うつむいて泣いていた。
それではこれからどうするのですか?と聞くとそれでも黙っていた。
私は松岩さんに、ひとつの提案をした。
この村に住む人たちなら、ほとんどの人が知っているだろうあの秘密を
私がここで働く本当の理由を、もう一度改めて伝えた。
松岩さんはその提案を聞き、悩んだあと小さな声でお願いしますと言った。
他にも方法はあるかもしれない。
しかし、私にとってはこれが最善の方法なのだ。

○月×日 広崎夏帆さん
数日前から、この町から電車で3時間ほどかかる場所から
広崎さんはこの病院に通院されている。
広崎さんは、どこからかこの病院の噂を聞きつけて
自分にもその処置をしてもらえないかと、何度も私に頭を下げにきた。
広崎さんは小さいころからピアノをやっていて、コンクールでも
何度か賞をとって注目されていたらしい。
小さなころからピアノが大好きでピアノばかり弾いて生きてきた、
しかし、交通事故にあい両腕を失ってしまった。
それから2年たったが、生きる意味を見いだせないそうだ。
自殺をすれば両親が悲しむ、それに痛いのや苦しいのはいやだ。
だからあの薬を使ってほしい、と。
死にたいと本人が言っているのだ。
今までの患者さんたちと同じように、あの薬を使おう。

○月×日 岡田幸子さん
彼女は、以前から不妊治療でこの病院に通われていた。
不妊が原因で義母にかなり嫌がらせを受けている様子だ。
また、旦那さんもその嫌がらせを知っているのにも関わらず
幸子さんをかばうような素振りは見せないそうだ。
そもそも幸子さんは不妊などではなく、一度懐妊したことがあるのだ。
しかし、義母に後ろから突き飛ばされ流産した。
そのストレスからか、それから一度も妊娠していない。
そしてそれから幸子さんの言動や態度に違和感がでてきた。
周りの人間が、すべて敵のように考え自傷行為や他傷願望が目立つ。
統合失調症の症状だった。
旦那さんに連絡したが
「不妊のうえに、そんな面倒な病気になるなんて。
先生のところで、始末してくれませんか?
お金は払いますので。」
とりあえず、幸子さんは入院してもらうことにした。

○月×日 坂原健太さん
彼は、最近この神赦村へ帰ってきた。
原付バイクにのっていて、こけてしまい足を骨折した。
この病院の秘密については知らない様子。
実は彼が事故にあったのは偶然ではない。
彼は数年前、強姦罪で少年院へ入った。
強姦にあったのはこの村の少女だった。
まだ13歳になったばかりで、その際かなり殴られ後遺症も残った。
しかし、まだ未成年だった彼は少年法で守られかなり軽い系ですんだ。
そして、彼をここに入院させたのはその被害にあった少女の両親だ。
泣きながら、彼にそれ相応の報復をしたいと頼まれた。
彼にはあの薬を飲んでもらう。

【研究室】
電子式キーロックがある。
4ケタの暗証番号、7143を入力で開く。
もしくは<コンピュータ>と<鍵明け>の組み合わせロール5分の1の成功で開く。

研究室をあけると二重扉になっていることが分かる。
そして、奥の扉の前に防護服が1枚だけある。
防護服を着てもう一つの扉をあけると、描写。

<不浄のキノコ>マレウスp101参照
描写『扉をあけると、その部屋は一面キノコで埋められていた。
一見、マッシュルームの群生にみえるそれは、観察しようとしても
正しく焦点を合わせられず、視力に障害があきたのではないかと錯覚するほどだ。
菌子が床を這い、あるいは天井にまで伸びたキノコ本体が垂れ下がり、胞子をとばしている。』

SANチェック
0/1D4

もし、防護服を着ずに中に入ってしまうとキノコの胞子が素肌につく。
10分以内に緑の瓶に入った薬品をその付着した部分にぶっかけなければ
感染がはじまる。つまり、体内にガン細胞が発生する。

そのキノコを<目星>ロールして成功すると、
キノコの群生のいくつかは、
実験用マウスからそのキノコが生えていることが分かる。

研究室の机の上には実験ノートがある。

【実験ノート】
実験ノートは専門的な用語が使われている。
技能使わないと読めないかもしれんけど、その辺はKPに任せる。
下記分かること。

・このキノコを使ってとある薬を作り出した
・その薬を服用し続けるとガンにそっくりな症状が発生し、
数週間後~数か月後には死亡してしまう
ただし、その時は痛みや苦しみは伴わない
・死亡後1週間ほどで、体内からキノコが生えはじめる
・キノコを触ると、感染してしまう
・それを取り除くには15分以内に、緑の瓶に入った薬品をかける
・キノコは火に弱い

【解決方法】
石屋をクライマックスで出すかどうかはKP判断でお任せします。

出す場合は、探索者が実験ノートや日記を確認したあと、石屋が後ろから現れ携帯電話でどこかに電話しようとしています。
石屋は村の警察(グル)に電話し不法侵入している探索者たちを逮捕させようとします。

エンディングE<神が消えた村>にいくためには、探索者は石屋を改心させるか逮捕させなければなりません。

石屋の改心についてですが、石屋は自分のやっていることは、善意と研究心からきているもので悪いことをしているという意識がないです。
なので、そのあたりを突いたRPを探索者がした場合は<説得>自動成功でもいいと思います。

また石屋を逮捕させる場合は、村の外の警察へ証拠(薬や日記)と一緒に突き出すという方法です。
村の警察に連れて行った場合は、探索者が逆に逮捕されてしまいます。

石屋の逮捕や改心に失敗した場合は、とにかく石屋からキノコと患者を奪う必要があります。
病院を患者ごと燃やしてしまうのもありですが、キノコは燃やし患者を別の病院に連れて行くなどが妥当です。
その場合203号室と204号室の患者は末期ガンなので助からないです。
死んでからキノコ化するまでに1週間ほどの猶予があるので特に問題は起きないでしょう。
ただ、探索者がどうしても患者を助けたがった場合はRPによっては患者は希望を取り戻しがん治療に耐えたことにしてもいいと思います。

【エンディング・ルート分岐】
エンディングA<病院はそのままに>
☆何もせず途中で帰ってしまったときと、キノコを処理せずに帰った場合。

探索者たちは、病院をあとにし岐路についた。
今までと変わらない日常に戻った。
しかし、数か月後一通のはがきが届く。
それは岡田正則からであった。

「妻 岡田幸子は かねてより病気療養中の処薬石効なく 二十九歳にて急逝致しました
早速お知らせ申し上げるべき処でございましたが
御通知が遅れました事を深くお詫び申し上げます
葬儀は近親者にて滞りなく相済ませました
ここに生前のご厚誼を深謝し衷心より御礼申し上げます」

エンディングB<身勝手な障害>
☆探索者たちがちゃんと調べず幸子をつれて病院から逃げ出す場合。

探索者たちは何事もなく病院から逃げられた。
神赦村からでたあたりで、やっと探索者たちの緊張もゆるみ笑顔がみられた。
朗らかな空気が社内にひろがった。
しかし、ふと幸子を見るとうつむいている。
探索者が声をかけても顔をあげない。何かぶつぶつ言ってお腹のあたりを触っている。
探索者がよく見ると、幸子は自分のお腹を隠し持っていたはさみで
切り裂いて内臓をまさぐっていた。
「ねえ、私の赤ちゃんは?どこ?あれ?どこなの?」
そうぶつぶつとつぶやいている。
探索者たちは慌てて病院に連れて行くが、幸子の意識は戻らなかった。

エンディングC<村人の逆鱗>
☆探索者たちが村人に薬のことを探っているのがばれた場合(村内の警察に密告した場合など)。

探索者たちが村人に殺されちゃいます!
戦闘処理にして逃げ切れたことにしてもいいけど、幸子は助けられません!

エンディングD<負の連鎖>
☆203号室と204号室の病人を残し、石屋先生を説得もしくは逮捕しなかった場合。

この2人の患者はすでにガン発症しているので、遺体からまた不浄のキノコが発生し
結局村自体は同じことを繰り返してしまう。

エンディングE<神が消えた村>
☆探索者たちキノコと患者を処理する、または石屋先生を改心もしくは逮捕し、幸子を村の外の精神科につれてった場合。
そのあと、その病院は取り壊された。
人捨病棟と噂されたその病院はなくなった。
もう人が人を裁き命を奪うことはなくなった。
幸子は、正則とは別れ今は別の人生を歩み、少しずつ統合失調症の症状もおさまっている。

【まとめや真相】
神赦村では、姥捨て山のような風習が残っており足手まといは神赦病棟に殺してもらっていた。
神赦病棟は不浄のキノコからガン細胞を発生させる薬を作り、それで患者を殺していた。
岡田幸子の被害妄想と現実の一部が一致していた。

【クリアご褒美】
<神が消えた村>
SAN1D6の回復

【読まなくてもいい感想】
かなり難易度の高いシナリオです。
岡田幸子を疑わず信じてそのまま助けてしまう流れになりやすいです。
3回まわしましたが2回エンディングBでした。