【はじめに】
このシナリオは探索者1~4人向けにつくられている。
戦闘は条件によってあり。
1時間以内にクリアしなければ燃え死ぬ。
推定プレイ時間(ボイセ):1時間

【シナリオの概略】
1時間以内にこの部屋から脱出しよう!

【導入】
探索者たちは、同じ地域に住んでいるという設定にしてもらう。
それぞれが帰宅し、家でお風呂に入っているといきなり足を捕まれ引っ張られる。
意識を失いかける中で、声が聞こえる。

「我を愚弄するものに、裁きを。」

探索者たちが目覚めるとそこは見知らぬ部屋だった。
※探索者たちはちゃんと服を着て目覚めます!

下記はこの脱出部屋の全体図です。



【目覚めの部屋:1】
目覚めた部屋は、正方形の部屋。
ボロボロで、くずれかけているがシャワーや湯船などがある。
蛇口をひねっても水は出ない。
机の上には一枚の紙と水の入った人数分のコップがある。
紙には
『この水は汝らの存在そのもの。手放してはならない。』
と書かれている。
<目星>ロール成功でこの部屋には電気がついていないことが分かる。
そして、光は2の部屋から不思議な力で漏れていることが分かる。
その部屋には扉がひとつだけついていることが分かる。
扉には看板がつけられていて「mendax」と書かれている。
読むためには<ラテン語>成功技能が必要。

【注意事項】
探索者たちが水を持たずに次の部屋に入ろうとすると熱くて入れないと伝える。
それでも入るとHPを任意の数減らしましょう。
また、水をこぼしたり他人にあげたりするとその時もHPが減ります。

【mendax(うそつき)の部屋:2】
この部屋には女性が一人手錠で壁に両腕を繋がれている。
この部屋もボロボロで崩壊しかけている。ベッドや瓦礫がある。
先ほどの部屋よりも、明るく気温が高くなっている。
女性は探索者たちを見つけると、「助けて!」と言う。
なぜここにいるか、いつからここにいるかは分からない。
気づいたら繋がれていた、という。

<心理学>ロール成功で女が嘘をついているということが分かる。

この部屋も電気はないが明るい。
この女性に部屋のラテン語の意味を尋ねると教えてくれる。
ただし、この部屋の名前だけは嘘をつく、もしくは知らないと答える。

<目星>ロール成功で瓦礫の下に紙と本が落ちていることが分かる。

紙が一枚だけ置かれている。
『みな、心の中に怪物がいる。』

本のタイトルはラテン語
(エイボンの書と書かれている)

またその本について女に尋ねても何かわからないという。
<心理学>ロールに成功するとそれも嘘だということが分かる。

この女性は、異常に水を欲しがる。

【vera(真実)の部屋:3】
この部屋もボロボロで崩壊しかけている。空の本棚などがある。
先ほどの部屋よりも、明るく気温が高くなっている。
電気はないが明るい。

紙が一枚だけ置かれている。
『Huic ostiariusの部屋の奥に、汝らが求める扉がある。
真実は暗闇の中。すべてこの部屋に。』

【Misericordia(慈悲)の部屋:4】
この部屋もボロボロで崩壊しかけている。キッチンの様子。
先ほどの部屋よりも、明るく気温が高くなっている。
電気はないが明るい。

中央に大きな冷蔵庫がある。
他にキッチンにありそうなものなら何があってもよい。
ただし、蛇口からは水は出ない。
冷蔵庫の中をのぞいても何もないが、冷凍庫の中に氷がある。
その氷の中に鍵が一つ入っている。

紙が一枚だけ置かれている。
『嘘つきに注意。』

【注意事項】
氷の中の鍵をとる方法によって、クリア条件分岐になる。

<氷を割ってとった場合>
氷の破片は地面に落ちて蒸発し、NPCを助けるための水がなくなってしまう。
NPCを助けたい場合は探索者の誰かが犠牲にならなければならない。

<氷をコップにいれて溶かした場合>
キッチンの食器棚にはコップがあるのでそれに氷をいれて溶かす。
その時は、NPCを助けることが可能。

【Huic ostiarius(門番)の部屋:5】
この扉を開けると、探索者はまぶしさに目が一瞬くらんでしまう。

<生ける漆黒の炎> マレウスp161
描写『目が慣れてその光の先を見ると部屋いっぱいに燃える塊があることに気づく。 荒々しい力、黒い欲望、悪意の塊のような怪物は、炎に包まれながら絶え間なく形を変えている。』

SANチェック
1/1D8
かなり熱い。そして、その炎はじわじわと広がっていることに探索者は気づく。
無理やり外に出ようとすると、焼け死ぬ。

【外に出る方法】
この怪物は、自分の心の中にいて心が見せる幻想みたいなもの。
『みな、心の中に怪物がいる。』
このメモをヒントに手に持っている水を飲みほす。
水を飲んだものは炎が消える。そしてまったく熱くなくなる。
また、火が消えることによってすべての部屋が暗くなる。
水を飲んでいないものには、まだ燃えているようにみえる。

※幻想なのに実際熱く感じたり燃え死ぬのはノーシーボ効果のせい。

【真相を知る方法】
火を消し暗闇になったあと【vera(真実)の部屋:3】に戻ると、壁一面に文字が浮き出ている。

「私が神になるのよ!この世界の神になるの!
怪物を従えてこの世界を征服するのよ!
なのに、失敗した。わたしはここで死ぬの?
いやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだ。
だれか、私の身代わりになれ。」
と書かれている。

【エンディング・ルート分岐】
<先に手錠を外してしまった場合>
女がすきを見て、水を奪いにくる。

<全員が水を飲んだあとに女の手錠を外す>
女が熱いと言って部屋から出れない。
恨み言を言いながら、みんなを見送る。

<女を助けたい場合>
氷をコップに入れて炎の近くにおいておく。
ただし、溶けるには15分間必要。
それを飲み干すと、女も助けられる。

<1時間以内に部屋から出られない場合>
みんな燃え死ぬ。

<Huic ostiariusの部屋から出る>
気づくと自分の部屋に戻ってきている。

【クリアご褒美】
SAN値1d6の回復

【まとめや真相】
女性は、自分の欲望を満たすため神を召還しようとしていたが、失敗し自分の部屋ごと
異空間に取り込まれ、失敗の代償として1時間後には燃え死ぬ予定だったところ
最後の力を振り絞り探索者たちを呼び出し、自分の身代わりにするつもりだった。

【読まなくてもいい感想】
有名なシナリオ、毒入りスープに感化されて作ったシナリオです。
1時間でさくっと終わるので突発などに便利。